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2023年2月11日

【開催報告】JCNE助成金活用セミナー「助成財団との付き合い方」を2023年2月8日に開催しました

日本非営利組織評価センターの組織評価・認証制度について、助成プログラムでの活用が少しずつ拡がっています。助成金申請書で組織評価の実績を記載したり、助成決定した団体にベーシックガバナンスチェックを受けてもらうなど、助成財団と連携しています。
そこで、組織評価をすでに活用して、あるいはこれから活用して組織基盤強化を図りたいと考えている団体を対象に、組織基盤強化の観点から助成金の活用をお伝えするセミナーを開催しました。

第11弾は「助成財団との付き合い方」です。
今回は、助成財団とより良いコミュニケーションを行っていくためのポイントを解説しました。
助成財団にとって、NPOはステージによってカテゴリーが変わってきます。
助成制度の周知啓発先、助成金申請者、助成先団体(実施中)、助成先団体(事業完了)、特定分野の専門家。
つまり関係性が変わってくるわけです。
それぞれのステージで、助成財団の担当者とどのような関係を構築すればよいのか?
具体的なマニュアルやノウハウ集が世の中にあるわけではないので、山田がこれまでに見聞きしたことを中心にお話しをしました。特に、ここ数年で、助成金の大きな変化(伴走支援、プログラムオフィサー、利益相反、事業評価、デジタルなど)が生じていますので、そういった視点からも解説しました。
そして、3月は秋に助成金申請した案件の採否の連絡が来る頃です。採択された場合、不採択になった場合、それぞれのコミュニケーションのポイントもお伝えいたしました。実は、ここに、みなさんの団体の組織基盤強化を行うためのヒントもあります。

★当センターと助成財団との連携については、こちらをご覧ください。
助成金の申請をお考えのNPOのみなさまへ
https://jcne.or.jp/banner-npo/

JCNE助成金活用セミナー「助成財団との付き合い方」

日 時:2023年2月8日(水)19:00~20:00
場 所:Zoom(オンライン)
対 象:以下の4つの条件、すべてに当てはまる団体関係者
①法人格のあるNPO(NPO法人、一般法人、公益法人、社会福祉法人)
②団体や事業の成長のために助成金を活用したい団体
③JCNEの組織評価を活用して組織基盤強化を図りたい団体
④ベーシックガバナンスチェックの評価を受けている、受けたい団体
参加者:50名
主 催:(公財)日本非営利組織評価センター
助 成:(公財)日本財団

<レクチャー内容>
「助成財団との付き合い方」
講師:山田泰久(当センター業務執行理事)
・助成金申請前、もしくは申請中、そして採否の連絡後
・助成事業の実施中
・助成事業の完了、そして報告
・事業終了後の交流、もしくはコミュニケーション
などなど

セミナーのプレゼン資料(ダイジェスト版)
https://jcne.or.jp/data/jyosei_20230208.pdf

ベーシックガバナンスチェックの説明資料
https://jcne.or.jp/data/JCNEbasicVer.03.pdf

 

今回は参加者の中から、三宅さん、高橋さん、中嶋さんに開催レポートを作成していただきましたので、掲載いたします。(三宅さん、高橋さん、中嶋さんありがとうございました。)

【三宅さんの開催レポート】
①全体の感想
今回のお話は、財団から見た視点のお話が多く、なんとなくわかったような気がしていましたが、改めて聞くと「なるほど。そうだよなあ」と思う点がいくつかありました。
助成金を出す方の方と何人かお話したことが、ありますが、あまり良い印象の人がいませんでした。その意味で、山田さんのおすすめのアプローチをする価値があるのかなあと思いました。
過去に助成金の下書きを40件行い、10件の採択を獲得しましたが、申し込み時に、ここは、採択されると思った所が、採択されたことが、なく、ほとんどは、ここは、どうかなあと思った所が採択されています。その意味で、助成金や助成団体の研究余地がまだまだあるかなあと思っています。

②セミナーの中で印象に残ったこと、勉強になったことなど
1. 助成財団とのコミュニケーションのポイントで、「 公式なものをしっかり活用する」「助成財団関係者と直接会える機会はなるべく参加し、関係性を深める」
3. 担当者に聞きたいこと
(ア) ・採択の理由
(イ) ・審査の中で厳しかったこと
(ウ) ・審査の中で興味関心があったこと
(エ) ・助成財団が期待していること(事業、そして団体に対して)
4. NPO(助成先団体)からの働きかけ
(ア) 現場見学のお誘い
(イ) シンポジウムや勉強会、セミナーなどへのお誘い
(ウ) あるいは、来賓としての挨拶依頼
(エ) 調査レポートや報告書(財団に提出するものではなく外部向けのもの)への寄稿依頼
(オ) 進捗報告を兼ねて、次の申請相談
5. 助成財団が助成先団体に期待していること
(ア) 助成財団がよりよい助成プログラムを実践していくためには、常に現場のリアル、社会状況について情報をキャッチアップしていく必要がある。
(イ) そのためには、助成事業を通じて、あるいはそれを機会に助成先団体から提供される情報がとても大事。

【高橋さんの開催レポート】
①全体の感想
助成事業の報告書を提出するまでのことしか考えられていなかったなと思いました。採択していただいた事業で明らかになった課題に対しての事業や継続事業など、助成金があったからこそ立ち上げることができて自走できるようになったものは、進捗報告をお礼の連絡を積極的にしていきます。
申請前や助成事業中に問い合わせて何度か会話をしたことがある助成団体の担当者さんに、別の助成金申請の推薦コメントを書いていただけた(助成していただいた事業が立ち上げ期であり、その継続事業を申請する際にお願いした)こともあり、担当者さんとのコミュニケーションが、次の展開に繋がっていくんだなという体験ができました。本日の内容も、一つの助成事業からその後のファンドレイジングや広報活動などにも直結してくるという事例が多くあり、関係構築も大切にしていこうと思いました。

②セミナーの中で印象に残ったこと、勉強になったことなど
・助成財団にとってのNPO:助成金の支援先という立場のみではなく、イベント開催時の登壇や専門分野での協力などもありうる。
・授賞式や研修会などで直接会って関係構築
・報告書をしっかり書くと、お声がけいただける対象になるかもしれない
・助成が決定したら担当者に聞いてみる:採択理由、審査の中で厳しかったことや興味関心があったこと、助成財団が期待していること(団体の価値の発見にもなる)
・NPOからの働きかけ:現場の見学、シンポジウム・勉強会・セミナーなどで挨拶やパネラー、調査レポートや報告書、進捗報告を兼ねて次の申請相談など、積極的に行うと良い
・助成財団がNPOに期待していること:事業として成果を出す+助成を通じて現場の有益な情報を得る
・助成事業中・終了後:メルマガ、会報誌、イベントの案内などを担当者に送るとよい。SNSでの交流や、助成財団主催のイベントへの参加
・NPOの役職員が助成財団に関わっていないかを定期的に確認:利益相反の観点で問題になったり申請対象から外れたりする
・助成団体へのお土産や飲食等のおもてなしも、禁止されているところもある
・助成事業の実施や報告書の提出は、記録に残っている。その後の審査に影響する

【中嶋さんの開催レポート】
①全体の感想
元助成財団職員として頷くことが多く、大変共感しました。
特に助成決定後に「もっと助成財団をつかえばいいのに勿体ない…」と思うことは多かったのですが、具体的にどんな付き合い方ができるのか本日のセミナーでレクチャーされていて、もっと当時、自分も具体的に言葉にしてもよかったのかな?と思いました。でも、どこまで助成財団の立場として案内していいのかわからなかったような気もします、なので、第三者的なこういったレクチャーは本当に重宝されると思いました!
大変勉強になりました、ありがとうございました!

②セミナーの中で印象に残ったこと、勉強になったことなど
・助成財団とNPOの関係性について「その時、その時、の関係性がある」
・団体とのコミュニケーションなのか、担当者とのコミュニケーションなのか整理する
・事業報告書を丁寧に書く=必ず”印象に残る”(確かに!)
・直接会える機会は会っておく
・アンケート協力や周知協力しておく
・担当者はご縁!
・採択時に、採択ポイントを確認しておく
・深く知ってもらえると、新しい情報をもらえる
・団体の会報誌、FB申請する
・報告書の提出期限を守るのは当然

以上です。