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2022年7月8日

【開催報告】JCNE助成金活用セミナー「対象事業の種類を分解する!」を2022年7月7日に開催しました

非営利組織評価センターの組織評価・認証制度について、助成プログラムでの活用が少しずつ拡がっています。助成金申請書で組織評価の実績を記載したり、助成決定した団体にベーシックガバナンスチェックを受けてもらうなど、助成財団と連携しています。
そこで、組織評価をすでに活用して、あるいはこれから活用して組織基盤強化を図りたいと考えている団体を対象に、組織基盤強化の観点から助成金の活用をお伝えするセミナーを開催しました。

第4弾は「対象事業の種類を分解する!」です。
申請する助成プログラムを選ぶ時に、自分たちが考えている事業が対象となるかどうか?ということが大事なポイントになります。国内の助成プログラムの多くは、いわゆる事業に対して資金援助をする事業助成です。NPOが行う活動に対する助成ですが、同じNPOの活動や事業でも助成金の対象になりやすい事業とそうでない事業があります。その壁はどこにあるのでしょうか?
実は、助成プログラムが想定している事業については、募集要項で詳しく説明されていない前提条件があります。今回のセミナーでは、助成プログラムの対象事業を紐解いてきながら徹底解説していきます。このポイントをしっかり押さえるだけで、自分たちの団体にあった助成金を選べる、(たぶんですが)助成金の採択率(=マッチング率)が上がると思います。
このテーマで1時間のセミナーを開催すると言えば、どれだけ「徹底解説」ぶりかはわかると思います。基本的なことからマニアックの内容まで、今すぐ使えるノウハウとして説明します。組織基盤強化のために助成金を活用する第一歩として、まずは助成プログラムのポイントとなる対象事業について理解を深め、自団体の事業のブラシュアップに役立てていきましょう。あわせて、組織評価による団体の基盤強化についてもご案内いたします。
講師は長年、全国各地で助成金セミナーの講師を務めてきた当センター業務執行理事の山田泰久が担当します。

★当センターと助成財団との連携については、こちらをご覧ください。
助成金の申請をお考えのNPOのみなさまへ
https://jcne.or.jp/banner-npo/

 

JCNE助成金活用セミナー「対象事業の種類を分解する!」

日 時:2022年7月7日(木)13:00~14:00
場 所:Zoom(オンライン)
対 象:以下の3つの条件、すべてに当てはまる団体関係者
①法人格のあるNPO(NPO法人、一般法人、公益法人、社会福祉法人)
②団体や事業の成長のために助成金を活用したい団体
③JCNEの組織評価を活用して組織基盤強化を図りたい団体
参加者:26名
主 催:(一財)非営利組織評価センター
助 成:(公財)日本財団

<レクチャー内容>
「対象事業の種類を分解する!」
講師:山田泰久(当センター業務執行理事)
・事業助成と言われるが、対象事業とは?
・50万円の助成金と1000万円の助成金は同じ対象事業なのか?
・助成財団がイメージする事業とは?
・ふだんの活動と助成金申請する事業は別物
・対人サービス、調査研究、普及啓発、仮設検証など、対象事業の分類を考える
・事業助成以外の助成の種類、基盤強化、組織助成
などなど

セミナーのプレゼン資料(ダイジェスト版)
https://jcne.or.jp/data/jyosei_20220707.pdf

ベーシックガバナンスチェックの説明資料
https://jcne.or.jp/data/JCNEbasicVer.02.pdf

今回は参加者の中から、三宅さん、水原さんのお二人に開催レポートを作成していただきましたので、掲載いたします。
(三宅さん、水原さん、ありがとうございました。)

①全体の感想(200~400文字程度)
1. 本に書いていない、山田さんワールドに浸れて楽しかったです。
2. 助成団体の歴史から考える視点は、私にとって新しい視点でした。
3. 知らないお話がいくつかありましたが、いずれもお話を聞くと「なるほど」と納得する内容でした。
4. 「過去の助成先を見た方が良いよ」というお話を以前聞きましたが、その目的は、助成団体の傾向や嗜好が投影されている視点は、面白かったです。
5. 助成金を「事業活動系」と「調査研究系」に分ける考え方は、わかりやすいと思いました。

②セミナーの中で印象に残ったこと、勉強になったことなど
1. 助成財団が、N POの支援を始めてからのあまり時間が経っていない。(阪神淡路大震災以降)
2. 「調査研究系」は、仕組みづくりとの連携や親和性を担保していくとよい。
3. 助成金の金額と活動の概要(対象地域の広さ、難易度など)の関連性は、なんとなく感じていたが、図に表されるとわかりやすいと思いました。
4. 「社会活動の流行化」は、助成金を考えるときに重要かなあと思いました。
5. 「成果志向・複数年度助成」は、確かにあるかと思いました。複数年度の場合は、助成財団が、伴走支援的な動きをすることに、驚いたことを思い出しました。
(作成:三宅さん)

①全体の感想(200~400文字程度)
中間支援組織のスタッフとして、日々対峙している人々、またNPOがどのような課題意識を持ち、何をしようとしているのか、そのお話を聞く、相談に乗る、団体の活動の情報発信をしていく、ということに更に意味や目標を持つことができた講座でした。
私自身、中間支援組織にいながら、助成金について学ぶことに勝手な先入観があり苦手意識を持っていました。しかし、今回の講座のタイトル「対象事業の種類を分解する!」と、
「オンラインで1時間、助成金について手軽に学べる講座」という、この2点に面白そう!とはじめて思うことができたため、この機会を逃さずに勉強してみようと考えました。期待以上の講座の面白さに、学ぶことの楽しさを実感しています。
いただきました資料を何度も読み返して、学ぶことを続けていきたいと思います。

②セミナーの中で印象に残ったこと、勉強になったことなど
・助成金には、調査研究系と、事業活動系に強いものがあるということ。
・事業活動系に見えるものでもパイロットプロジェクトにすれば、調査研究系になる。
助成金の活用が上手な団体は、これが得意、というのは納得。
なんと、私、助成財団のゴールというものを考えたことがありませんでした。考えてみればあって当たり前のことなのに、どこか助成財団を別物を考えていたフシが自分にあったようです。
パイロットプロジェクトを支援⇒実績があがる⇒制度化される⇒行政から資金が出されるようになる、または、事業の寄付モデル化で自主財源確保
言語化による可視化が素晴らしく、情報の整理整頓が苦手でも理解できる。
・公益活動の事業の現在地の図が、とんでもなくわかりやすい。
・助成制度の仕組みの前提を知ること、助成金を出す側の歴史、過去、現在を踏まえることで、助成金を出す側の視点を加えることができるようになる。
・助成金を出す側も多様化している。
社会課題の多様化に伴い、NPOの活動も多様化しているため、助成金を出す側も多様化している。それは良いのだが、助成金を出す側の意図を読み解くことが必須。マッチングが難しくなっている。しかし、読み解きさえすれば良い。
・山田さん自身の言葉で、お話いただけたことで、わくわくして聞くことができたのではと感じました。
(作成:水原さん)

以上